カタルーニャ農家に嫁いだあっぱれ小僧 |
by TessinS
カテゴリ
以前の記事
2009年 12月 2009年 11月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 フォロー中のブログ
まいにち酒飲み gyuのバルセロナ便り ... Que Chulo! B... パリときどきバブー f... おもしろバルセロナ = WE'RE HERE... Sociedad Gas... 農のいろは塾 ≒ 行った... スペインめし entre mi y fa 村人生活@ スペイン 『鉄の仕事屋』 モノ創り日記 カタルーニャバンザイ! 通訳Mのお仕事日記 コック家の生活 in フ... フィレンツェ田舎生活便り2 にきび生活 in バルセ... 三度のメシより・・・ S... ランブラスの旅行鞄 イギリスのLife Ac... 地中海料理 そして海老名... 降っても晴れてもパリ。 猫イズム 地中海の街から バルセロナ 木陰のランプ マルタのバルセロナ流「あ... |
カタルーニャでパジェスと言えば、昔から代々継続している伝統で、一つのすぐれた文化と言えると思う。
昔からカタルーニャには、長男(エレウ、と言う)が農家や所有地を継ぐといったシステムがあった。他方スペイン各地にはそれぞれ色々なシステムが導入されていて、たとえばガリシア地方へ行くと土地を息子、娘の頭数で分配していくといった具合だ。 長男=エレウが継ぐカタルーニャでは結果として土地の分割が無いわけで、大土地を所有する家系が守られることになる。 その大地主独立農家が<パジェス>といわれるものだ。 彼達にどれ位の土地を持っているかと聞くと、『山一つか二つ』とかいう答えがかえってくる。 カタルーニャ自治体の大統領なども、実家がパジェスという場合が多いように、パジェス達が今までのカタルーニャを築きあげてきたのだ。 カタルーニャ文化は、パジェス文化、といってもおかしくないのだ。 日本では、農家と言えばあまり優遇されない職業だが、こちらでは昔から自信を持って胸をはれる職業だった。 カタラン人は、他人にすぐにはオープンにならない。それは自分の土地を守るために、簡単に他人のことを信用してはいけないということを、代々教えられてきたからだろう。だがカタラン人の友達を持つと一生の友達になると言われている。 僕はそのパジェスの長女(プビーリャ、と言う)と去年の7月に結婚したのだ。 プビーリャと言うのは、パジェスの家系に長男(エレウ)が生まれない場合、長女が婿と跡を継ぐという相続権のある地位をあらわしていて、それがしきたりになっていた。 もちろん、今、嫁も僕も農業を専業としているわけではないが、近未来そういうことになるかもしれない。 パジェスではコートかけがこんな感じです。 そういう農家へ最初に行ったのがもう10年前になるが(嫁の親との初対面)、ちょうど夏休みのキャンプ帰りだった。 知らない東洋人が現れたと思ったのだろう、その番犬に足を噛まれてしまったのだ。(これこそパジェスへようこその証)その傷を嫁のお母さんローザに手当てしてもらったのだが、キャンプでやったネイルアート(スーパーマンだったり動物の絵だったり)を爪に描いたままだったので、ローザはびっくり。 後で嫁にひきつった顔で言ったそうだ。 『ああいうのは日本では男性がするものなの』と。 何年後にそんな変な野郎が娘と結婚することになってしまったのだが、今では息子のように可愛がってくれている。
by tessins
| 2008-07-25 02:40
| カタルーニャの生活
|
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||